5月20日にブルベの 200km を初めて走った。そのときの話では,6月のブルベ 300km は午後10時にスタートとの話を聞いていた。理由は,朝早いスタートだと遅い人は深夜にゴールとなり,さらにもう一泊必要になるからとのこと。なるほど。しかし,夜10時に走り出すのは些かしんどい。夜は道路標識なども見辛いし。どうするかと悩んでいたら,ランドヌール宮城の掲示板に,初心者対策として午前6時にスタートすることにしたとの書き込み。これで,大分,走ってみるかという方に気持ちが傾く。が,いろいろと仕事の立て込んでいることが予想される時期であり,さらに梅雨時でもあり(雨の中,300km を走るのは,身体には楽なんだが,後始末を考えるとゴメン被りたい),例によって,申し込みはギリギリ(19日正午)だった。
前日(22日)の夕方,機材を積んで高倉(宮城県角田市)の実家入り。調子に乗って呑んで食って8時半頃に就寝。
明けてブルベ当日,起床は3時。昨夜,どうせ今日消費するからと,しこたま食ったせいで少々胃がもたれている。3時半頃から暗い中を軽く散歩。食事して,着替えて,4時半頃に名取の閖上のサイクリングスポーツセンターに向う。途中のコンビニで補給食を少々買う。
5時過ぎに名取 CSC に到着。駐車場には 300km を自転車で走ろうという物好きが既に到着しており,黙々と準備している。こちらも早速参加費 1500 円(保険料+フランスのオダックスとかいう長距離サイクリングの愛好者組織への通信費なのかな?)を支払い,ブルベカードに必要事項を記入し受付を済ませる。6時少し前に出走者ミーティング。一般的な注意事項と,先週の試走時に気付いた点などが言い渡される。昨日車で実家に来たときにも感じたが,七ケ宿辺りでは舗装の補修工事が至るところで行われており,些か走り辛い。車検(ライトの装備,反射機材(工事現場のおっさんの来ている反射ジャケットを使用),テールランプ,ベル)を受けて,6時ちょうどにゾロゾロと出発。長い一日の始まりだ。今回は少々マジ走りなので画像はなし。
スタート(名取 CSC)〜 PC 1(セブンイレブン白石城北店):積算距離 47.2km
名取 CSC から一般道に出ると,早速飛ばし始める。修業(:-D)であるから,とにかく,今日も「人の後ろに付かない。300km を一人で走る」と固く心に刻んで,ドラフティング効果がないようにして,前方の二人からは5メートル以上間隔を空けて走る。32~35km/h というペースだ。前の二人の一人はトライアスロン系のようで,DH バー装着(ルール違反との話もあるようだが,未確認)の方(以下,DH バー氏)と,アマンダのフレームにアマンダの桜のディスクホイールを履き,前輪はカーボンのディープリムという,短距離のマスドスタートレースに出るような装備の方(以下,アマンダ氏)。先頭交代しながら進んで行く。で,オレの後ろにコバンザメの如く貼り付く方が一人。14キロほど走って亘理大橋を超えた辺りで後ろを見ると消えていた。そのまま,DH バー氏とアマンダ氏とともに付かず離れずで走るが,割山峠(亘理と角田の間にある,小さな丘)で登りの遅いオレは遅れた。前の二人は大分先に行く。こちらはマイペース。1時間15分ほどで実家前を通過。実家の親父とお袋が物好きなことに外に出て来て見物していた。なんか,二人ともこの手のイベントを見物するのが好きなようだ。白石との境の丘を越えて白石市内に。セブンイレブン白石城北店が PC1 である。ここまでで 47km ほど。
今回も人手不足から有人 PC (コントロールポイント,チェックポイントではないらしい)はなく,予め決められたコンビニで買い物をして,そのレシートを持ち帰ることが,PC 通過の証拠となる。レシートには時刻も印字されているので,それが PC 通過時刻となる。これは人手を減らすためには便利な方法だ。ここで前走者二人に追いつく。買い物をして補給をして(なぜか吐き気がして正直食いたくなかったが,無理に小さなおにぎりを食った)いるうちに,後続が次々に到着。どれどれ,のんびりしていられないと,ボチボチと出発。8時頃かな?
PC 1 〜 PC 2(セブンイレブン上山矢来店):積算距離 104.3km
白石から小原温泉に向って走る。登り口で DH バー氏(何回か,PC で言葉を交わしたが名前は知らず)が抜いて行った。基本的に走力が高い。登りに入って少しすると,ディスクホイール独特の音を響かせながら,アマンダ氏(これまた何度も言葉を交わしたが,名前は知らず)が抜いて行った。細身のせいか,やたらにダンシングを多用する方だ。小原温泉辺りから,どうにも体調がおかしいことに気付く。軽い吐き気がする。どうも力が入らない。まだ,60キロほどしか走っていないのに,脚も重い。気温が上がってきたせいで,やたらに汗が流れる。咽も渇く。どうも昨日呑みすぎたのかも知れない。調子に乗って,コップ酒を4杯ほども呑んだのだ。少し呑みすぎると,翌日は脱水症やらハンガーノックになる確率がやたらと高くなる。だが,しかし,わかっていても止められないものが人間にはある。:-D
ペースが上がらないままに,内心「辛いよ〜ん。止めりゃよかったかなぁ」などと後ろ向きに考えながら,ヘロヘロと七ケ宿街道を走る。今回も 200km のときほどではないが,結構強い向かい風が吹いている。これで思うように進まないこともストレスになる。工事区間で停められているときに,後ろから追いついてきた方がいた。クラインのロードに乗った方で,今後は「クライン氏」と呼ぶ。しばらく,付かず離れずで七ケ宿街道を走る。暑い(気温はまだ 24℃くらいだが)。口が渇く。脚が重い,廻らない。湯原宿を過ぎて右折して金山峠に向う。クライン氏と少々言葉を交わした。「ダラダラと登ってピークの鏡清水で,そこから下り。山形側の下りは九十九折り」と説明。クライン氏は GPS 搭載だった。峠の手前でオレはおしっこタイムで停車。先に行ってもらう。その後,クライン氏の姿を見たのはゴール地点だった。^^; なんでもない勾配に苦しみながら鏡清水到着。
金山峠を慎重に下り(パンクや落車は避けたい),楢下宿を通り(山大のサイクリングの部員 10 名ほどと遭遇),PC2 のセブンイレブン上山矢来店に到着。10時ちょっと過ぎ。ここで 104km でまだ 1/3 である。それにしても,調子が悪い。吐き気がしてまともに補給も取れない。なんとか食えそうなプリンなどを食べてみるがやはり吐き気がして戻しそうになる。が,何とか流し込む。吐き気を堪えると涙目に,..。水とスポーツ飲料(気温が高いので発汗による電解質不足を警戒して普段手を出さないポカリスエット系)をボトルに詰める。十数分停車した後,スタート。10時半少し前くらいか。
PC 2 〜 PC 3(セブンイレブン寒河江八鍬店):積算距離 136.1km
上山から 13 号線に入り,途中で,山辺方面の 458 号線に入る。が,ここでミスコース。舗装工事の脇を通り(おっちゃんのアンタで3台目だという言葉を聞きながら),キューシートに従って右折して,そのまま道なりに走っていると,いつの間にかえらく立派な「51」号とかいう県道(?)をえらい勢いで下っていた。これはおかしい。こんな道が R458 であるわけがない。途中の交差点で左折。R458 は,この道の左を平行に走っているに違いないとの判断。左折して,しばらく走り,ずっと向こうを見れば,それらしき方が自転車で走っているのを発見。あのジャージは,PC 2 にオレの後で入ってきた人だ。これでコースに戻ることが出来た。その方(スペシャライズドのバイクの方だったのでスペシャ氏と呼ぶ)は,前方に見えたり,見えなくなったりしながら,同じようなペースで走る。もう,この辺りは吐き気と咽の渇き,身体の怠さ,脚の重さで,先行きの距離を考えると,暗澹たる気持ちに,..。
寒河江高校前を通過し,R112 に入り,左折すると PC3 のセブンイレブンの寒河江八鍬店。ここで,136km ほど。まだ半分終わってない。どうにも調子が悪い。ここで少し長めに休憩しないととんでもないことになるなぁ,とぼんやり考えながら,店に入ろうとすると,後ろからアマンダ氏と DH バー氏が,..。@o@/// 「ミスコースした」とのこと。一体何キロ走っているんだろう? 二人とも元気一杯なのが羨ましい。ここで,2リットルの水と稲荷寿司を購入。ボトルに水を満たし,残りの水をがぶ飲み。吐き気を堪えながら稲荷寿司を水で流し込む。隣で美味そうに補給するスペシャ氏が羨ましいぜ。:-D しばらく休憩して,残りの水を頭と首筋に掛けてから出発。正午過ぎ。
PC 3〜 PC 4(セブンイレブン高畠福沢北店):積算距離 197.7km
PC 3 を出て R112 を少しだけ走り,陸橋に入り,そのまま R287 を走る。ああ,この道に出るのかと,ようやく自分の走っている道を理解した。このコースはもう何回も走っている。ここからはひたすら R287 を走る。途中,道の駅おおえ(なんとかテレサ)でトイレ休憩。ここでまだ 150km ほど。あと半分かぁと思いながらトイレを出てくると,あれ?スペシャ氏のバイクが立て掛けてある。トイレかな?と思いながら辺りを見回すと,向こうの売店でサクランボの品定めをしているらしいスペシャ氏が目に付いた。どうやら,自宅にサクランボを送るらしい。う〜む,何という余裕。半分呆れながら,先に出発。
そして,辛抱の走りがようやく実を結ぶ。ここら辺りで体調が上向いてくる。吐き気が消えた。朝日町辺りから脚が廻り出した。上り下りともに快調に飛ばす。オレの身体は 150km のアップが必要なのか?:-D ここいらも何ヶ所か工事区間があり,足止めを食う。鮎茶屋を過ぎて,白鷹荒砥の交差点を右折。まだまだひたすら R287 を走る。この辺りは,結構な向かい風でなかなかスピードが上がらなかった。バーの下を持っても 26~28km/h が精一杯。長井橋を渡り,次の信号を左折。そこからは長井市内を走る。タスホテルを通過。真っすぐに進み,T字路を左折。R113 に入り,幸来橋の手前を右折。県道 242 を走る。もう,この辺りも勝手知ったる道。風向きも横風となり,ペースは上がり,脚はよく廻り 32km/h ほどで巡航。信号を高畠方面に左折し,軽い追い風状態でますますスピードアップ。しばらく走り3時過ぎ頃に PC 4 のセブンイレブン高畠福沢北店に到着。コンビニでは先着していた DH バー氏,アマンダ氏の2名が補給中。
ずっと続いていた吐き気が治まり,ようやく空腹感を覚えて,ぶっかけうどんを食す。ガツガツ喰らう。しょっぱい汁がやたらに旨い。ようやくまともな補給が出来た。残り 100km ほど。主催者の鈴木氏と小倉氏がいたので,少々雑談。県道 51 号でのミスコースについて話す。3時半頃に先に出ていた DH バー氏の後を追うようにスタート。
PC 4 〜 PC 5(セブンイレブン白石城北店):積算距離 254.7km
もうあとはキューシートは必要なし。県道7号を真っすぐに進めば,いつの間にか R399 に入り,中学校のところを左折して鳥居をくぐれば,R113 に合流。R113 を二井宿峠に向って走る。途中でサイクリング部の伊藤と根元に遭遇。サイクリング部は今日はびるざわ湖でキャンプだそうだ。トンネル嫌いのオレは迷わず旧道へ。さすがに,210km 走った後の二井宿峠は辛い。途中で道端の湧き水で顔を洗う。残り 90km 程度。
4時前に R113 に合流。ここまで来て,ようやく7時台にゴールできる見通しが付いた。ここからは追い風と下り基調で,そこそこのペースで走る。が,少々気持ちがだれてきた。七ケ宿スキー場の辺りで,後ろから特徴的なディスクホイールの音。アマンダ氏が追いついて来た。付いて行ったりしたら途中でつぶれるかも知れないと思ったが,ええい,ままよとギヤを掛けて追いかける。前を走るアマンダ氏をモチベーションにして,40 ~45km/h ほどで巡航。不本意ながら少しだけ後ろに付く形になってしまった。七ケ宿ダムの辺りから,少し引いてみた。ダムを過ぎての急な下りでは,流石に体重の重い分だけ,オレの方のダウンヒルスピードが速い。橋を渡り,小原中学校の辺りで後ろを伺うと,あれ? いない。切れた? まあ,すぐに追いつくだろうと,ペースを落とさずに走る。スパッシュランドのところの一番長いトンネルは迂回路を通る。ここでも後ろにアマンダ氏は見えず。そのまま走り続け,PC 5 の二度目のセブンイレブン白石城北店には5時過ぎに到着。店先に他のバイクはなく,DH バー氏は既に出発したらしい。
ここで 500mL の水を3本買う。さらに,最後の気合い注入とばかりにリポビタン D でドーピング。さらに,買い置きしておいたおにぎりを半分だけ食べた。この辺りでアマンダ氏が到着。「キツイ。気持ち悪い」と一言。大分消耗している様子。こちらはようやく身体が馴染んで楽になってきた。アマンダ氏の道がわからないとの弁に,じゃ,一緒に行きましょうと,5時20分頃に出発。もう,ここでキューシートは捨てる。
PC 5 〜 名取 CSC:積算距離 302.0km
白石と角田の境の丘越え。往路であれほど快調に登って行ったアマンダ氏がえらく弱っている。実家前を5時50分頃に通過。東根の橋を渡る辺りでも頻繁に切れるアマンダ氏。平地のスピードを落としても付いてこれない様子。割山峠を越えてしばらく待っているとようやく追いついてきた。コースをざっと説明すると,大丈夫だから先に行ってくれとのことなので,アマンダ氏と別れて一人ゴールに向う。亘理の街中を走り,亘理大橋を渡り,いつもの嫌で嫌で仕方のない海岸沿いの松林の中の道へ。今年ここを走るのは6回目である。8km の距離があるのはわかっているので,サイクルコンピュータの距離の一桁目が*になったら終わりだと辛抱して走り続ける。頑張っていると右脇腹が痛くなってきた。実は,二井宿峠越え辺りから,ちょっと頑張るとこの症状が出てきていた。7時少し前に松林を抜ける。ここからはもう終わりだと歓喜の雄叫びを上げながら全開走行でサイクルスポーツセンターの松林へ。コースの中を歩くカニ(5 ~6 cm の奴がウジャウジャいる)を踏みつぶしそうになりながら走り,小倉さんの待つゴール地点に7時過ぎに到着。
てっきり,DH バー氏もゴールしているものと思ったが,まだゴールしていないらしい。ゴールにはクライン氏だけがいた。12時間ちょっとでゴールしたとのこと。平均時速 25km/h はメチャクチャ速い。今日はミスコースもなく順調に走れたとのこと。「GPS がないと走れない身体になった」と笑っておられた。それにしても,DH バー氏はどこに行ったんだろう? その後,後始末などして30分ほど待ったが,誰も来ない。アマンダ氏ももうゴールしてもよさそうだが,.。仕方なく,小倉さんに挨拶して実家への帰途に就いた。
所要時間は 13 時間 9 分。実走行時間は 12 時間。Polar に記録された距離とキューシートのそれとは若干の差異がある。ミスコースで 2km ほど長く走っているはずで,ここは 304km くらいにならなければならない。タイヤの周長の誤差か,..。それにしても,この距離を一人で走ったのは初めてだ(男鹿の時には同行の仲間が何人かいる)。何人かで走ると感じ取れない(というか,一緒にいる仲間に頼ってしまい,感性のアンテナが埋没するようだ)ものを感じ取れた気がする。体感的には男鹿行きの 1.5 倍の辛さといったところ。長距離を走る際の,身体や気持ちの変化,コントロールといったものの面白さを感じた一日だった。

使用機材:自転車:コルナゴ ドリーム HP DuraAce(フロント:52,39,スプロケ:12−25 ),サドル:スペシャライズド アリアス 143,タイヤ:ミシュラン Pro 2 Grip,ライト:Cateye EL-500, INFINI Luxo,反射機材:ムサシで買った道路工事のオッサンが着けている反射ベスト
補給:水(スポーツ飲料含む)6〜7リットル,フルーツケーキ1,うどん1,プリン1,おにぎり(小)3,稲荷寿司3,ゼリー1,リポビタン D 1,乾燥梅干し少々
コース:きつい登りはない。唯一の峠は帰りの二井宿峠くらい。まるっきりの平地と言うわけではないが,ブルベのコースとしては平坦な方だろうと思う。